half

蝉時雨に消えそうな声で何度も言った。届かないとわかっていても。
人は一人で生きてくものだからとそう言いきかせる。別れの辛さをかき消すために。
あなたは、決して振り返ってくれない。

私はずっとあなたといっしょだった、生きるために生きている私にあなたは笑いかけてくれて、初めて血のつながりのない友達ができた。
ああ、蒼い髪をしたあの少女なら、よく似た無邪気なあの双子なら、極度の怖がりのあの少女なら、一途に恋をするあの青年なら、私のこの感情をなんと表現するだろう。
恋ではない、友情でも、たぶんない。
ならこれは、いったい何。


夏の日の下、遠くから響く雷が、まるで私たちを占うような。


私はあなたに答えられないようなことを聞いた。あの時の私はまだ幼かったから。
きっとあなたは困っただろう。もう覚えてはいないけれど。その背が温かかったのは覚えてる。
大きくなって、あの時のあなたに近づいて、初めて分かった。
私はなんて愚かなことをしたんだろう。
しゃがみこんで涙を流す。あの夏の匂いがして。あの日のあなたを想って。



蝉時雨が聞こえる。あなたは今、どこにいるのでしょう。







＞Ｄｏ　Ａｓ好きすぎる。これは御月の中の、湊月（水無月）さん家の水姫ちゃんの雰囲気。彼女が地下室に入れられるほど、日の下にでたら狂うほどになった理由……の、前振り。彼女がサイト上に現れる確率は今のところ低いけども、せっかくキャラデザしてもらって設定練ったからいつかは出したいな。。。　「蒼い髪の少女」＝下月（霜月）さん家の涙亜、「よく似た無邪気な双子」＝祈々々（如月）さん家の麻心・心湖、「極度の怖がりの少女」＝紫蓮（師走）さん家の燎、「一途に恋する青年」＝無月（睦月）さん家の紺。