half

俺の体はきっと俺よりも正直で、誰よりも俺の事を分かってくれてる。
悲しくて耐えたつもりでも涙は滲むし、零れ続ける。これが、悲しみを悲しみのまま悲しむということ。今更になって理解したよ、俺は。あぁ悲しい。悲しすぎて、何だか痛いよ。
君はこの痛いくらいの悲しみを決して俺と共有しようとはしなかったけれど、君は、耐えていたんじゃなくて、もしかして。

遥か彼方の夢みたいな何かにひかれて無茶で無謀なことをやらかした。
結局俺は何もできなかったし、何よりも守って守り抜くべきものを忘れてた。傷だらけになって、ぼろぼろになって、ずたずたになって。
でも君は俺を支えてくれた。誓いを守れなくてしゃがみ込んだ俺を。痛くて苦しかった傷痕をさすってくれた。

離れなくてもわかる、君の大切さ。
きっと世界の誰からも拍手をもらえなくても、なくしてから気付くなんてことないように。
こんな俺でも愛してくれる君に、いっぱいの「ありがとう」を。

こんなひとことじゃ足りないけど。


ありがとう





＞またアクア。前の二つとは違って、これは結構おっきくなってから？ 元の曲がわかったら、ご一報を。これも含め、この三曲はかなり好きな部類だから。もうちょっと時間があれば、普通に短編でも通用するくらいの長さまで書いたんだけれど、夜だし、テスト前だし。うん。タイトルのところの「たび」は「旅」でも「度」でも意味が成り立つから、あえてひらがな。さて彼の場合、彼女に向けるのは恋愛ではなく、親愛、友愛。彼女から向けられるのも同じものだから、ちゃんと報われてるし、平和で、あったかい。だから、この中での「愛してくれる」は「ずっと友達でいてくれる」に近い。別の人にも聞かれたけれど、彼は彼女になんの恋愛感情も持ってないからね。男女間での友情は築けると思うんだ、ぼくは。