half

嘘をついたまま。その嘘が本当になってここまでやってきた。ぼろぼろで、もうだめな体で。

周りはみんなきれいだった。オレはそれに憧れていた。オレはひどく汚れて穢れていたから。
でもオレには到底似合わなくて、オレがそうなるのなんて甚だ厚かましくて、みんなに笑われないうちにかき消した。少しだけの、その望みをかき消した。
オレはそうあってはならないから。


戦場に赴く、そのための誓いの歌。優しさでも労りでもない、戦い抜く勇気を。


あぁ、オレは何を欲してたんだろう。
鮮やかに過ぎゆく日常か。生ぬるく浸かる日常か。その、日々か。
それは無理だ、そりゃそうだ。
オレが生きていく理由、傷ついたってオレはそれに縋り付く。確かにそれは強がりだったけれど、それがオレの僅かな力。願いを込めれば勇気にもなるだろう。覚悟の価値を決めるんだ。
この小さな嘘を誓いに。何よりも大切な誓いに。
ここが、この戦場がオレのいるべき場所だ。誓いを胸に、オレは生きていく。

強がって、また嘘をついて。大言壮語だって吐いてやろう、最後に笑うのはこのオレだ。



どんなものだって願いを込めれば誇れるだろう？






＞BUMPの曲。凶界における第二部の主役、の地位にいる子。利用価値を追求するためだけに教育され、生かされている子――言い方によったら動物実験とも言えるかしら。生きる、存在する意味の方向性が戦うことにだけ向いてるから、たぶんこんな感じになると思う。でもきっと自我はあるから、本編で触れる周りに感化されて、いろんなことに興味関心が向いたりするんだ。それが冒頭。この子、きっと油もささずに何年も働かされてきた機械みたいな状態なんだろう。でも戦わなきゃいけないから、自分自身に暗示かけるようにして銃を持つんだね。この子はいったい誰に誓うんだろう。