half

「ちょ、ま、終っわんねぇぇぇえ！」
「そんなに溜め込むからだろ。馬鹿じゃないのお前」
「止めろよ！　お前に馬鹿って言われるとうっかり学校の屋上から飛び降りたくなるから！」
「なんだ、それならいつでも言ってくれればいいのに。僕がこの手で突き落としてやるよ」
「俺……強く生きる」
「その意気だ綾。その調子で強く年賀状を書き終えな」
「ぐっ、人が、人がせっかく意識しないよーにしてたことを……！」
「だから戻してあげたんじゃないか。もう２７日なんだよ？　年賀状は２５日までにお出し下さいってＣＭだってやってたじゃないか」
「そんな、そんなＣＭぐらいで俺が頑張るとでも！？　可愛い子使ったところで格好いいフレーズ使ったところで俺は動かねぇよ！」
「そうやってる間に一枚書けたんだけどねぇ」
「全体的に沖が悪いだろ！　お前、さっきから俺が集中する度に話し掛けやがって！」
「さて、どうだかな」




＞「だって、寂しいじゃないか」。コタツで必死に書き上げる綾とぼくは今まさにリンクしている。２５日までに終わる訳がない